夕べは帰宅時の通勤ウォーキングでした。久し振りですね、夜のウォーキングは。しかも素面(しらふ)で。
まぁ、酒こそ飲んでなくても酔ったような気分で散策を楽しみましたけど・・・。ルートは定番ルートの逆バージョン。虎ノ門→赤坂見附→四谷見附経由です。新橋はご存知の通り夜になると勢いアブラギッシュなサラリーマンでドッと溢れかえります。皆さんあちこちで店の物色をしています。最近は若い呼び込みガールも多く、オジサン達は彼女達とのやり取りを実に楽しそう(嬉しそう)にやっています。・・・で、結局行かないんですけどネ。私はそのような華やかなやり取りをニタニタして観察しながら一定の速度で足を進めます。ところで改めて感じるのですが、飲食店は本当に「場所」が命だとつくづく思います。新橋も駅前SL広場を中心に虎ノ門方面に進むに従い、明らかに人出は減って行きます。客の入りも交差点を超える度に激減して行きます。その分呼び込みの人達も切実です。気の毒になるくらい一生懸命で・・・。隠れ家的で料理も美味しそうな店があちこちにあるんですけどねぇ。もったいないことです。
写真はちょっとボケていますが、ちょうど新橋と虎ノ門の中間地点に位置する蕎麦処「砂場」です。歴史も古く結構有名な老舗店です。この辺りも閑散としていますが、このお店はそこそこ繁盛しています。少々値段は張るのですが、やはり味と雰囲気、知名度ですかね。このような店は「場所」のハンデは余り感じません。常連さんが足げく通ってくれるのでしょうね。
溜池を超えて赤坂辺りに来たところで、一本裏通り(賑やかな飲食店街)に入りました。確かこの通りは高級料亭などが並んでいたかなぁ・・・、としばらく進むとちょっと私のイメージとは異なっていました。一言で言うと赤坂駅界隈はコリアンストリートですね。あちこちで焼肉のいい香りが立ちこめています。更に進んで赤坂見附との中間点辺りに来ると、今度は有名なチェーン店が幅を利かせています。どうも「赤坂らしさ」を感じられず残念ですが、チェーン店は低価格でそこそこ美味しい料理を食べられるということで、外食ニーズの支えになっているのは間違いありません。そしていよいよ赤坂見附駅の辺りに・・・。いやぁ、パチンコ店やカラオケ店の看板とネオンが完全に周囲を牛耳っていますネ。う~ん、ちょっと残念。私は元々赤坂~赤坂見附の全盛期を知りませんが、ちょっとイメージとは遠い感じでした。もっとも細い路地を入るとまだまだ元気な料亭もあるにはありますけどね。
こうやって見ると、何となく昨今のTPPの議論と重なるものがあります。赤坂には料亭を中心に独自の地元食文化が確立されていたように思いますが、今は外資系ファーストフード、全国チェーンの居酒屋、パチンコにカラオケ。価格競争により多くの老舗が廃業し、もはや全国一律の街並みと化してしまったようで寂しい気持ちがします。かたや他では古き良き時代を再現しようと街全体を再生する動きも活発になっています。これは一種の規制強化ですね。街並み保全条例とか。時代の大きな流れに逆らうことは難しいと思いますが、全体論と各論を上手に織り交ぜて議論が進むと良いですね。適宜規制も必要でしょうね。総論と各論の矛盾はどこの世界も抱えているのですから。自分達(地域・業種)の個性(良さ)を無くさないよう積極的に波を乗りこなしていきたいものですね。
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