2019年8月16日金曜日

古き良き物の継承を望む

理想と現実のギャップ。
誰もが抱いている問題認識だと思いますが、私もここのところ特に感じているギャップがあります。
「人脈の構築と維持について」というと大げさですが、人付き合いについての理想と現実のギャップを感じています。子供達には「友人・知人や恩師との付き合いを大事にするんだぞ!!」とか言っておきながら、自らは次々とその逆を行っている現状に目を覆います。
思い返せばこれまで多くの方々と親交をもち、その時代時代を存分に楽しく過ごしてきました。生活の場所が変わり、仕事も変わる中で、自ずと新しい付き合いも始まる訳ですが、目先の環境にばかり気を取られ、これまでの大切な繋がりをないがしろにしてきました。
それでも時折ふと旧友に連絡したいと思うこともありますが、「今さらなぁ~。」という気持ちが勝り、結局一層想い出は遠くなっていきます。

今、Bettakuという住まい方を色々と考えているのですが、家族も一軒の家に留まるのではなく離れ・書斎小屋・趣味別荘といった、本拠地との一定の距離感をもった生活スタイルを思い描いています。それでなくても閉じ籠りがちな現在、このような生活が始まった暁には、それこそ究極のおひとり様生活となりそうですけどね。

写真は長野県上田市の奥座敷、別所温泉の老舗旅館「柏屋別荘」です。
「老舗旅館の倒産。同業者による買収も難航。」という新聞記事を目にし、思い出深い同地に足を運びました。
閉鎖して3~4年くらい経過しているでしょうか。全館木造の建物は、外観だけでも屋根を中心に老朽化が激しく、恐らく内部にまで雨水の浸水は進んでいるようでした。宿泊した近隣旅館の女将の話だと、自ら買収を試みたが修繕費用がざっと5億円は掛かるとのことで断念したとのこと。別所温泉は正に奥座敷という佇まいを残している貴重な温泉地です。近年は大河ドラマでの真田幸村効果も薄れ、観光客はまばらな印象ですが、そのような一時的なブームに左右されることなく、地域一帯の安定した復活を待ち望んでいます。