桜の名勝宮川堤をトボトボと歩き渡会橋へ。わくわくした気分でイザ小旅行の始まりです。
元々はコーヒーを飲みに行くつもりが何故か赤福氷(宇治金時の餡の代わりに赤福餅が入っているかき氷)を食べることに。二見ヶ浦にある赤福の支店に向かいます。本店の賑わいとは対照的に静寂さに包まれた小さな茶店です。風鈴の涼しい音色が暑さを忘れさせてくれます。しばし癒された後、その足で老舗旅館が建ち並ぶ浜辺の松林に。海に挨拶をした後、明治中期に建築された「賓日館」を訪ねます。ここは多くの皇族が宿泊或いは休憩に訪れる由緒ある近代的日本建築の建物で、当時は旅館として利用されていました。日本建築と西洋建築を見事に融合させた意匠・構造美には感動を覚えます。そしてそれにより醸し出された凛とした空間に身を預けると、時を忘れ一種無の境地に至ります。
ここでは邪念と言う鎧を全て脱ぎ捨て、身体一つで今この時を感じていたいですね。
写真(上)は大広間から松林越に浜辺を望んだ光景です。この大広間には余計な装飾など一切なく、欄間越しに東から西に抜ける浜風が実に心地よく夏でも十分涼しさを感じさせてくれます。写真(下)は建物の中心部に据えられた中庭からの一枚です。庭の四方を廊下・縁側に囲まれ、上空からの太陽の恵みを溢れるほどに頂いています。何と表現すれば良いか言葉が浮かびませんが、この建物は自然の恵みを最大限に活用した、「エコ建築」の原点となる建築物と言えると思います。
さて、いよいよ小旅行も終盤。心地よい時間はあっという間に過ぎ去ります。
締めくくりは地域の人気珈琲店でブレンドを1杯。当初の目的は忘れていません。
今日の一期一会を振り返ります。途中で声を掛けたら吠えられた小型のコリー犬、賓日館で親切にガイドして下されたボランティアの御仁との出逢いも恐らくはこれで最後。その時その瞬間の出会い・空間・匂いを身体で感じながら、自分自身の存在を再確認することが出来た今回の小旅行。本当に楽しかった。
またボチボチ街中散策を続けたいと思います。どうもありがとね!
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