今日は大真面目なセミナーに参加してきました。独立行政法人の建築研究所と政策研究大学院大学の共済で、「日本の住宅・建築・都市が直面する中長期的課題と解決方策(Ⅲ)」という非常にお固いテーマです。(-_-;)
会場は政策研究大学院大学の六本木キャンパス。地下鉄六本木駅から徒歩5分程とは思えないほど閑静な佇まいです。隣には国立新美術館(写真:2007年竣工)もあり、何とも優雅な気持ちにさえさせてくれる癒しの空間となっています。ちなみに国立新美術館は(故)黒川紀章の晩年の遺作となりました。
さて、セミナーは4つの講演で構成されていましたが、中でも特に関心のあった「コンパクトシティーの有効性」について少し触れてみたいと思います。コンパクトシティーとは、簡単に言えば『限られたエリアに行政サービスや経済活動、居住地を集約させ、それらを有効的に効率化させた街』というようなイメージとなります。例えばこれまで人口増加を前提に各地に拡充してきた行政サービスも、今後は人口減少に伴って面的な効率化を図っていかなければなりません。つまり、手厚いエリア(地域)と手薄なエリアをつくること止む無しということですね。バスなど交通機関の整備が最も顕著に影響を受けますかね。最終的にどこに住まいを構えるかはそこに住む住民自身が決めること・・・となります。今、被災地の方々の住まいの問題が一向に改善に向かっていませんが、恐らくこの問題もコンパクトシティーという考え方に深く関わってくるのではないかと思います。
何だかとても気持ちが寒くなるような話ですが、欧米では我が国に先駆けてこのコンパクトシティーの在り方について議論され実践されてきています。メリット/デメリットが混在しますが、少なくとも先進事例に学ぶことは多いと思います。特にポートランド(アメリカ北西部オレゴン州)での官民協働による取組みは、「都市政策」と同時に「農地政策」も同時に推進していることで注目されています。これも現在協議中のTPPとの関連でとても興味があります。別の機会に詳しく調べてみたいと思います。
我が国の場合、国土は決して広くはありませんのでね。余りコンパクト化が過ぎず、各地の個性も大切に活かせられるような議論を進めて頂きたいです。(丿 ̄ο ̄)丿
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