2012年4月5日木曜日

アンジェラ・アキ「手紙〜拝啓十五の君へ〜」

人は一人では生きて行けない。

でも一人で生き抜いていかなければならない時もある。
今、アンジェラ・アキというアーチストが作った曲にハマっている。「手紙〜拝啓十五の君へ〜」だ。

15才の少年が今の自分に行き詰まり、未来の自分に手紙をしたためるというもの。また、手紙を貰った未来の自分が今の自分に返事を送ることで今を必死に生き抜こうという話。

今、我が国では自殺者の数が毎年3万人前後で推移している。人口に対する自殺者数(自殺率)では全世界でワースト10という数字だ。若年の少年少女も割合としては少ないが、毎年数百人もの自殺者を出している。まだ社会にも出ていないから殆んど人との交わりがない年代だ。自ずと自問自答することで何らかの解決を図ろうと苦しみ、最終的に「決断」に至ってしまうケースが多いのではないかと思う。

今、定年を迎えたビジネスマン達が自分の居場所探しに四苦八苦している話をよく聞く。現役時代は会社の仲間や顧客、取引先など大勢の人との交わりを演じてきたのが、定年を境に一気に交わりが少なくなってしまう。この恐怖が特に男性人には多いのではないか。
実は今この年代の自殺者が最も多い。

ふと先ほどのアンジェラ・アキの歌を思い出す。もしかしたらこの年代も孤独との戦いに疲れ、「決断」に至ってしまう例が多いのではないだろうか。
15才の少年のように、今度は逆に過去の自分に手紙を書いてみてはどうだろうか。「拝啓 若君。君ならどう思う?」って。そして若君から返信を貰う。

人は一人では生きていけないが、時には一人で生き抜かなくてはならない時がある。でもその時でも未来の自分や過去の自分がいる。その自分を信じて安心して心の内をさらけ出してみてはどうだろうか。

たった一度の限られた人生。なかなか捨てたものではないと思う。

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