今年に入って足繁く建設産業図書館に通っています。^^ヾ
なにせここには建築・土木関連の専門書や雑誌が、結構なボリュームで揃っているのですから利用しない手はありません。この手の専門書って、なかなか手が出ない価格帯ですからねっ!!
さて、私の居る事務所からこの建設産業図書館を結んだチョード中間地点に、何かと話題性の高い「中銀カプセルタワービル」は建っています。かの黒川紀章も躍起になって提唱した、メタボリズム建築思想に基づいて設計された象徴的な建築物です。・・・建築家とIT技術者はとかくカタカナかぶれの御仁が多いので弱りますが、(いや、投資家もそうですかね。)メタボリズムとは新陳代謝という意味で、古くなった部分はどんどん新しいものに置き換えていくことで、建物全体を長きに渡り生かせ続ける・・・というようなことでしょうか。
このビルは各住居単位が一つのカプセルになっていて、(ご覧の四角いマスが1戸で、○は窓。)専有面積は2.5m×3.5m程度で10㎡に満たない超狭小住宅です。前にも申し上げましたが、私このような超狭小住宅が大好きなので、つい関心を寄せてしまいます。基本的にミニチュアサイズが大好きなんですね。・・・身体は大きいのにねぇ~。(≧Д≦)
ただ、残念ながらこの建物は老朽化が激しいようで、躯体としての問題は雨漏りが酷いことと、設備では空調や給湯設備が壊れていて自前で調達しなければならないこと。風呂が水しか出ないようです。また設計上の問題かどうか、窓がはめ込み式なので外気に触れられないとのこと。外壁の剥落に備えて建物全体を防災ネットで覆ってますしね。
そのため、「建替えすべき派」V.S.「工夫して使い続ける派」の議論が延々続いているようです。
ちなみにこの物件は以外に人気が高く、賃貸での入居希望者は待ち状態が続いているようで、恐らくかなりマニアックな方でしょうネ。
銀座ではここ数年大規模な再開発が目白押しですし、この中銀(中央区銀座の略だそうです)カプセルタワービルの動向には今後も目が離せません。果たして建築思想家・黒川紀章の想いは現代に通用するのでしょうか!!